【意外な事実】日本各地のユニークな麺類26種類の特徴と料理写真の味旅物語

麺類

【盛岡三大麺の味旅物語】

日本の麺料理には、蕎麦やうどんだけでなく、洋食由来のナポリタンなど、外国の麺料理を独自に進化させたメニューがあります。また、沖縄のように地理的、歴史的な背景による独自の麺文化も存在しています。例えば、ニューヨークタイムズが選んだ「2023年に行くべき52か所」のランキングで、2位に選ばれた岩手県の盛岡市は、日本独自の”わんこそば”、朝鮮半島由来の”冷麺”、中華料理由来の”じゃじゃ麺”が名物料理として知られています。和食、中華、韓国料理を代表する麺料理が一つの町に共存し名物料理として存在感を発揮するのは、非常に珍しいケースです。

わんこそば(岩手県盛岡市)

わんこそばは、400年以上も前から受け継がれている個性的なスタイルの蕎麦です。一口くらいの量のそばをお椀に入れて食べますが、食べ終わるたびに給仕が新たにそばを入れ続けます。満腹になったらお椀にふたをして終了するのがルールです。

★わんこそばの美味しいお店

東家本店 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】岩手県盛岡市中ノ橋通1-8-3
【評判】明治40年創業/100杯以上で手形がもらえる
初駒 本店 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】岩手県盛岡市八幡町10-21
【評判】盛岡わんこそばの人気店/歯応えのある麺
嘉司屋 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】岩手県花巻市東町2-19
【評判】宮沢賢治も常連客だった老舗店/わんこそば全日本大会発祥の店

盛岡じゃじゃめん(岩手県盛岡市)

盛岡じゃじゃめんは、中国東北部に住んでいた経験のある店主が考案した麺料理です。このじゃじゃ麺で使用する麺は中華麺ではなくうどんの麺を使用し、味噌と挽肉を炒めてきゅうり、ネギなどをトッピングして食べます。なお、中国の炸醬麵(ジャージャンミェン)、韓国のチャジャン麺ともに似ていますがそれぞれ味は異なります。

★盛岡じゃじゃめんの美味しいお店

白龍 本店 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】岩手県盛岡市内丸5-15
【評判】盛岡じゃじゃめん発祥の店/昭和20年代創業/10種類以上の材料を混ぜ込んだ味噌ソース/最後に卵スープの「ちいたんたん」を加える独特の食べ方
不来方じゃじゃめん ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】岩手県盛岡市大通3-1-23 B1F
【評判】繁華街にある人気店/自家製のチャーシューが人気
盛岡じゃじゃ麺小吃店 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】岩手県盛岡市盛岡駅前通1-44
【評判】盛岡駅近くにある店/関西風の出汁の珍しいスープじゃじゃ

盛岡冷麺(岩手県盛岡市)

盛岡冷麺は、岩手県盛岡市で独自にアレンジされた朝鮮半島の冷麺です。盛岡冷麺の特徴は、付け合わせとしてリンゴ、スイカ、梨など季節ごとの果物を使うことです。

★盛岡冷麺の美味しいお店

焼肉・冷麺ヤマト 盛岡店 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】岩手県盛岡市稲荷町3-3-3
【評判】生麺/ボリューム多い/コクのあるあっさりスープ/手作りのカクテキが人気
ぴょんぴょん舎 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】岩手県盛岡市盛岡駅前通9-3
【評判】盛岡駅前/小麦とでんぷんを使ったコシの強い自家製麺/スイカや梨などのフルーツ添え
焼肉冷麺 大同苑 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】岩手県盛岡市菜園2-6-19
【評判】馬鈴薯澱粉と小麦粉の生冷麺/牛骨を使ったコクのあるスープ/辛さが調節可能


【各地のユニークな麺類の味旅物語】

そうめんやひやむぎは、うどんと同じ小麦を使用しており、蕎麦のように細く加工されています。また、沖縄の沖縄そばは、そば、うどん、ラーメンの特性を融合させたユニークな麺料理です。

そうめん(西日本)

そうめんは、小麦粉を原料とした麺で、太さは直径1.3mm未満の乾燥麺です。青竹を使って水とそうめんを流し、箸でそれを捕まえてつゆに付けて食べる”流しそうめん”は、夏の風物詩となっています。

冷麦(東日本)

冷麦は、小麦粉を原料とした麺で、太さは直径1.3mm以上1.6mm以下の乾燥麺です。味はそうめんと同じですが、麺の太さに違いがあります。そうめんは日本全国で食べられていますが、冷麦は東日本で主に食べられています。

白石うーめん(宮城県白石市)

白石うーめんは、そうめんに似ていますが、製麺時に油を使わないのが特徴です。400年前、胃を患っていた父親のために、その息子が消化の良い麺料理として作ったという話が起源とされています。

★白石うーめんの美味しいお店

手延白石温麺 味見処 光庵 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】宮城県白石市本町46
【評判】長さ9cmの温麺/麺つゆは醤油、くるみ、味噌/店名の「つりがね印」は片倉家の旗印を使用
なかじま駅前店 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】宮城県白石市沢目8-23
【評判】元祖白石うーめん処/白石温麺の老舗店/白石駅前/天ぷらも人気

ほうとう(山梨県)

ほうとうは山梨県の郷土料理です。小麦粉から作られた太くて短い麺を味噌ベースでカボチャなどと煮込んで作ります。麺の太さや具材は地域によって異なります。

★ほうとうの美味しいお店

甲州ほうとう小作河口湖店 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】山梨県南都留郡富士河口湖町船津1638-1
【評判】山梨県を中心に9店舗を展開する郷土料理レストラン/かぼちゃほうとうが人気
甲州ほうとう 完熟屋  ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】山梨県甲州市塩山赤尾671
【評判】120年前に建てられた古民家/野菜ほうとう・鶏肉ほうとう・豚肉ほうとう等が人気
ほうとう蔵 歩成 河口湖店 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】山梨県南都留郡富士河口湖町船津6931
【評判】和モダンでおしゃれな造りの店舗/富士山を眺めながら食事が楽しめる

ナポリタン(和製イタリアン)

ナポリタンは、茹でたスパゲッティをタマネギ、ピーマン、ベーコンなどの具材と共に炒め、トマトケチャップで調味した日本発祥のパスタ料理です。戦前から戦後にかけてホテルやレストランなどで日本独自に改良を加えて今のナポリタンの形になっていったようです。

★ナポリタンの美味しいお店

さぼうる 2 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】東京都千代田区神田神保町1-11
【評判】ボリューム多い/昭和レトロの雰囲気/映画のロケ地
喫茶 ユキ ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】愛知県名古屋市東区葵3-2-30
【評判】鉄板ナポリタン発祥の店/鉄板に敷かれた卵の上にナポリタンが乗ってる
ホテル ニューグランド ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】神奈川県横浜市中区山下町10
【評判】ナポリタン発祥のホテル/コーヒーハウス ザ・カフェ/上品な味わいのナポリタン

冷やし中華(和製中華)

冷やし中華は、本場の中国には存在しません。冷やした中華麺にチャーシュー、ハム、刻んだ卵焼き、きゅうり、トマトなどをのせて食べる色彩豊かな麺料理です。スープは醤油ベースで、酢も加えられており、さっぱりとした味わいになっています。夏に食べる定番の麺料理となっています。

★冷やし中華の美味しいお店

中国料理 龍亭 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】宮城県仙台市青葉区錦町1-2-10
【評判】冷やし中華の発祥の店/創業者が昭和12年(1937年)に開発
揚子江菜館 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】東京都千代田区神田神保町1-11-3
【評判】この店が冷やし中華発祥の店という説もある/極細麺

長崎ちゃんぽん(長崎県長崎市)

長崎ちゃんぽんは、明治時代、長崎市にある中国料理店”四海樓”の店主が福建料理をベースに考案したと言われています。鶏ガラや豚骨からスープを作り、具材として豚肉、ネギ、野菜、蒲鉾などをトッピングして食べます。

★長崎ちゃんぽんの美味しいお店

四海樓 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】長崎県長崎市松が枝町4-5
【評判】長崎ちゃんぽん発祥の店/明治時代に考案

沖縄そば(沖縄県)

沖縄は日本と中国の間に位置する離島であり、独自の麺料理文化が育まれています。うどん、蕎麦、ラーメンとは異なる見た目と味わいの沖縄そばは、このような背景から生まれたものです。スープは豚肉と鰹で作られ、具材には沖縄風に味付けされた豚肉をトッピングしています。

★沖縄そばの美味しいお店

浜屋 ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】沖縄県中頭郡北谷町宮城2-99
【評判】潮で味つけた豚骨ベースのスープ/あっさりとした味わい/じっくり煮込まれた軟骨ソーキ
なかむらそば ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】沖縄県国頭郡恩納村瀬良垣1669-1
【評判】あっさりコクのあるスープ/かまぼこにアーサを練り込んだアーサそばが人気
宮里そば ⇒地図・営業日・営業時間
【住所】沖縄県名護市宮里1-27-2
【評判】ソーキと結び昆布/あっさりとしたスープ